人城を頼らば城人を捨てる:織田信長の名言
一見すると難しい言葉ですが、納得できる織田信長の名言
「人城を頼らば城人を捨てる」の意味
「城」という物は、要所として重要な役割を果たします。
しかし、あくまでも「要所」なので、人のように何かをしてくれるわけではなく、人を守ってはくれません。
つまり、人が城を守るのであって、城が人を守るのではない。
そして、城が堅固だと考え、油断していると足元をすくわれ、落城してしまうという心構えをといたものです。
言い換えると「油断大敵」、「本末転倒」といったところでしょうか。
城と人。価値があるのはどちら?
城を獲るということは、なかなか難しく、手に入れるためには資本の出資はもちろん、時には人の命、身内の命も必要となることもあります。
優秀な武将を人質とした場合、開放条件に城の明け渡しもあるほどなのです。
しかし、本質を知る人ー織田信長は違います。
「城は所詮城、人のように自分で考え行動することはできない」と考えたのでしょう。
城を捨てるより、命のほうが大事と考えることもしばしばあり、金ヶ崎ではあと少しで落とせた城をあっさり捨てて、撤退したりと、城への執着は少なかったようです。
また、城が堅固だと、守りばかり考えてしまうところもあり、北条家はそのもっとも足るところです。
堅城小田原城に守られていれば、安心という心があったのでしょう。
一時は、武田、今川と並ぶ強国であったが、外に目を向けないために結局豊臣に滅ぼされてしまいます。
その豊臣も、大坂の陣で優勢に進んだ際、秀頼の出陣を拒んだため負けました・・・。
淀の方が討って出るより、大坂城で篭城したほうがいいと主張したためと言われています。
現代にもある「人城を頼らば城人を捨てる」
さて、安全地帯にいると足元を救われるというのは、現代でもありますね。
自分に関係ないと、タカをくくっていると、いざ自分に降りかかると慌てふためき、醜態をさらすことがあります。
そうならない為にも、安全地帯にいようとアンテナは張っておき、臨機応変に対応しなければならないという気持ちを持っていれば、大丈夫でしょう!
油断せず、気を抜かず、だけど肩に力を入れすぎずで世の中渡りましょう