「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる:スラムダンクの名言
トップに君臨するものの成長について考えさせられる名言
スラムダンク 第276話「湘北高校バスケットボール部」より引用
『「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる』が使われた背景
湘北高校が全国大会の第2回戦で戦った相手は、
前回、前々回とインターハイを制し、王者と言われ続けている山王工業高校。
彼らは最強のチームであると謳われており、
神奈川1位の海南大付属高校ですら、大敗してしまうほどの強豪校でした。
会場は山王の応援一色で、湘北高校は完全アウェーの中で試合を行うこととなります。
試合の序盤は山王相手に対等な試合運びができましたが、
後半に入って山王が本領を発揮し、湘北は後半0得点のまま、20点差も付けられてしまい、誰もが湘北の敗退を確信していました。
しかし、安西監督の指示で桜木が試合の流れを徐々に変えていき、
少しずつ広がった点差を埋めることで、次第に会場は湘北を応援する人が増えていきます。
その後、何度突き離されようと食らいついていく湘北は、残り時間が50秒の所で、1点差まで追いつきます。
インターハイを何度も制してきた山王が負け、歴史が変わるかもしれないと、観客たちも湘北を応援します。
残り1秒、放った桜木のジャンプシュートがブザービートで決まり、湘北高校は奇跡の逆転勝利を収めます。
歴代の中でも最強と呼び声が高かった山王が負け、
会場を後にするとき、監督の堂本が選手たちに「「負けたことがある」というのがいつか 大きな財産になる」と声をかけます。
「常勝の王者にとって敗北は貴重な糧」という考え方
山王は、湘北高校が掲げている全国制覇の夢を語る上で避けては通れない相手です。
このチームは、赤木が中学時代に買ったバスケの雑誌でしばしば紹介されており、赤木がインターハイの決勝をイメージするときは必ず山王が相手だったと語っています。
それだけ、全国に名が轟いている相手でした。
神奈川最強である海南大付属も、「常勝」という横断幕を掲げていることから、
日本一のチームとして常に勝利することを意識していたため、山王自身や会場の観客たちも、湘北という弱小高校に敗北することなど微塵も考えていなかったはずです。
山王は初戦で敗退するようなチームではなく、たとえ湘北が善戦したとしても、
一時の拍手しか送られず、湘北は勝利してはいけないという流れが会場を埋め尽くすと安西監督は選手たちに伝えます。
その空気にのまれているようでは、全国制覇は成し遂げられない。
「全国制覇を成し遂げたいのなら、もはや何が起きようと揺らぐことのない、断固たる決意が必要なのだ!!」と、
選手たちに今一度決意を強く持つように伝えます。
それほどまでに山王は常に勝利してきたため、
この試合で湘北に敗北してしまったのは、彼らにとって大きなことだったのだと思います。
常に勝利していると、自分の問題点や課題が見えにくくなってしまうものです。
山王の選手たちは最強であることを意識して努力してきましたが、
この敗北によって挑戦者としての気持ちを持ち、さらに成長できると確信があるため、
堂本監督は「「負けたことがある」というのがいつか 大きな財産になる」と選手たちを励ましたのだと思われます。
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バスケットは算数じゃねえ