お前が全力を出しても倒せない男がこうして目の前に立ってやっている:るろうに剣心
比古清十郎の自信に溢れる一言
るろうに剣心 第百二十六幕「巨人対超人(前編)」より引用
「お前が全力を出しても倒せない男がこうして目の前に立ってやっている」が使われた背景
圧倒的な破壊力をもった不二の前に立ちはだかる比古清十郎の台詞。数少ない師匠の戦闘シーンですが、あの巨人、不二相手に余裕で言ったこの台詞の為か、強烈に印象には残っています。
精鋭の十本刀の中でも、圧倒的な存在感がある不二。葵屋の2階をも超える体格から繰り出す一撃に、葵屋は粉砕されます。
その後、弥彦に振り落とされた一撃を比古清十郎が受け止めます。この時点でも、師匠の力のすごさがわかりますが、それだけではありませんでした。一撃をうけて、「いい一撃だった」と誉める余裕を見せます。
その巨体から皆から奇異の目で見られ、化けもの扱いされていた不二の心を読みとった師匠は、不二を一人の武人として認め、そして立会いを挑むのです。
怪力だけでなく剣の心得も認めて全力で挑むように促し、それに応えて歓喜の涙を流す不二。
同じ破軍の才槌にすら、化けもの扱いされていたからでしょう。ようやく、自分の事をわかってくれる人。全力を出しても卑怯と言われることなく、戦える相手に巡り合えた事。
怪物じみた敵の本質を見抜く洞察力といい、そしてその事を相手にもわからせる実力を持ち合わせる。
そしてこの名言「だが 今日は違う。お前が全力を出しても倒せない男がこうして目の前に立ってやっているんだぜ」
まさに、最強の一人ですね。
比古清十郎という男
剣心曰く、「自信家、陰険、ぶっきらぼう、自分の過去を知っているという点で斎藤より数倍たちが悪い」。こんなことを言われてる師匠ですが、剣心を鍛え育て、けんか別れしたにもかかわらず、最終的には奥義を教える優しさももっています。
不二を見て「全力を出しても勝てない相手」と言い切った際も、あの10kg以上あるマントをつけたまま戦い、弟子の剣心の事を考えて殺さないように加減するところもひねくれものの優しさですね。
作者自身も「トランプのジョーカーのような存在」と言われた師匠。ナルシストだが、強さを鼻に掛けない性格。「俺が出ていけば、簡単に片付く」といった言葉はたぶん本当であったと思います。
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俺の勝手でしたことさ