こんな血で血を洗う修羅共が蠢くこの現し世こそ 地獄と呼ぶに相応しくないか:るろうに剣心の名言

剣心や蒼紫、そして翁が己の為に修羅に戻る様を揶揄していった志々雄の名言

地獄と呼ぶにふさわしくないか

るろうに剣心 第八十九幕「蒼紫対翁」より引用

「こんな血で血を洗う修羅共が蠢くこの現し世こそ 地獄と呼ぶに相応しくないか?」が使われた背景

明治政府の裏切りにあい、不意打ちそして身体を焼かれた志々雄。地獄の業火から戻ってきたとも言われていました。
そんな志々雄が、「この現世こそ、地獄と呼ぶに相応しくないか?」と言った意味。

それは、蒼紫はともかく、自分が引き金となり、剣心は志々雄を倒す為に、翁は蒼紫を止める為に平和を投げ捨てて武器をとったこと。
自分たちの悪行の隠ぺいの為に、殺そうとした明治政府。
志々雄の周りだけでも十分鬼や悪魔の所業が、行われているといえます。
志々雄の信じて望む、弱肉強食の世界の縮小版と言ったところでしょうか・・・。

志々雄対剣心。勝ったのはどちらなのか?

志々雄は、修羅だけが生きる資格を要する強国。
志々雄が目指した富国強兵は、まさに志々雄自身が言った地獄でした。
しかし、志々雄はその言葉が正しいかのような強さでした。
負傷していたとはいえ、剣心、斎藤一、蒼紫、左之助の4人をあしらい、最終的には倒されることなく、自身の活動限界による人体発火。
決して、負けたわけでもない志々雄の生き様は、敵役ながら圧巻します。

その後、戦いの後に弥彦が「俺たち勝ったんだよな?正しかったのは俺たちだよな?」という台詞に剣心は勝ち負けのことは言わずに、「弱肉強食の時代は絶対に違う」と言っていることから、勝負自体は志々雄が勝ったと思っていたのかもしれません。
そして、弱肉強食の世界、修羅しか生きられない世界は地獄でしかないと、同じ人斬りだったものとして、剣心自身も思っていたのかもしれません。
二人の人斬りの違いは、その地獄を望むか望まないか、そして時代はたまたま望まない方に傾いたに過ぎない、ということですね。

この前にある、「俺は地獄を信じるぜ」と言った台詞とセットで非常に志々雄らしい名言だと言えます。このコマの白黒暗転は、一度見たら忘れられないシーンですね。

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