詭弁は……それで終わりか:るろうに剣心の名言
剣心を倒すために、修羅となった蒼紫。
剣心が説得を試みるが、蒼紫には届かず、その時に蒼紫から出た名言
るろうに剣心 第百十五幕「約束の時は今」より引用
「詭弁は……それで終わりか」が使われた背景
自分のために死んだ4人の御庭番衆の為、幕末最強と言われる人斬り抜刀斎を倒し、最強の華を手に入れると誓った蒼紫。
その為に、敵対する志々雄の下に身を寄せ、世話になった翁と戦い、重傷を負わせる。
以前の蒼紫は、部下思いでしたが、剣心を倒すという目的の為に心を捨てた修羅となってしまいます。
操との約束の「蒼紫を連れて帰る」というのは、「蒼紫自身の身体と心を一緒に連れて帰らなければ意味がない」と考えた剣心。
以前の蒼紫に戻るように説得を試みますが、直後に四乃森蒼紫から出たのが「詭弁は……それで終わりか」という名言です。
蒼紫の心には、剣心の言葉が全く届かなかったことがよく分かる言葉ですね。
四乃森蒼紫の心を晴らした剣心
「詭弁」という言葉の意味に、「本来つじつまが合わない事を強引に言いくるめようとする」という意味があります。
蒼紫自身も、志々雄の下にいることも、翁を手にかけたことも、全て、剣心との対決の為。
それを剣心が操を理由にして、決着を拒否。普通であれば、「ここまでしたのに!ごたくはいいから戦え!」という感情が爆発するような場面ですが、「詭弁は・・・それで終わりか?」と極めて冷静です。
待ちに待った剣心との闘い、その先にある最強の華以外は眼中になかったのでしょうか。
結局は、全力を出して戦った結果、蒼紫は負けることとなりますが、剣心には「紙一重の差」と言わせた名勝負でした。
すべてを捨てて、全力を出した蒼紫には、その紙一重は非常に厚いものだと感じたのでしょう。
負けたのに、晴れた気分だと言ったのは、悔いは無く、心を覆っていた最強の華を手に入れるという重荷が取り除けたからでしょうね。
やはり、口で説得よりもお互い全力を出して白黒つける方が、すっきり気持ちよく終われるものだと思います。